「賃貸経営は甘くない」というのが、私が自ら賃貸経営をしながらクライアントの大家さんを見てきた感想です。ですが、不動産投資に関する“正しい知識”を持つことで失敗を防ぐことができます。
その知識のひとつが【税金】です。
賃貸経営において税金のウエイトは大きく、経営をおこなう上で節税は欠かせません。
まずは賃貸経営にかかわる税金の基礎を学び、節税とは何をすればよいのか、さらにはキャッシュが残る節税があるのかなど、本書を通じて伝えられればと思っております。
「税理士は節税を考えて利益を減らそうとする。しかし銀行は利益をどんどん上げてもらいたいんです」
私が実家の賃貸経営を引き継いだとき、金融機関の担当者から言われたことです。私はこの言葉に今でも違和感を覚えています。
そして賃貸経営専門税理士としてさまざまな経験をした中で、大切な考えにたどり着きました。
それは
経営という観点からすると、キャッシュを増やすということについては税理士も銀行も異論はありません。もちろん経営者も同じ意見です。
その中で、税理士は税金を何とかおさえて「いかにキャッシュを増やすか」ということをつねに考えています。
税理士としての知識はもちろん、私自身が賃貸経営を立て直した経験をもとに、 いかに賃貸経営を安全に、安心しておこなうことができるのかをサポートしていくことが私の使命です。
節税はキャッシュフローを増やすという目的を果たすための手段のひとつです。
キャッシュを残すためにも税金についてしっかりと理解する必要があります。